29.残り風
「もう二度と戻れない」と知る
涙で滲んだ道を歩いて本当は少しだけ見えていた明日を気にした
有り触れるその言葉だけどふいに何かを信じてみたいの
いつかまた巡り逢うのだと秘かに誓う
気がつけばもう見えぬ面影を探す
一度無くした日々は何処?何処?
咲き誇れ命の花 凛としてこの心焦がして
吹きやまぬは残り風 あの日を惜しむように流れて明日へと
手探りで掴んでは消える毎日の儚さにも気付いて
曖昧なあたしを壊して 静かに瞳を閉じる
後悔が去り行く希望で それを知っても朝日を見たいの
今強く生きて行くのだと確かに願う
ひとところに留どまる恐さを見つけて踏み出した時
君は何処?何処?
巡りゆくはこの心 小春日の息吹へと寄り添えど
流るる涙消えずにひとひらの風を纏い 流れて君へと
ふわり浮かぶ風 今は見えないけど 確かに見えたの一重の風跡
君が何か伝えたの? あたしが今伝えるの?
欲しかった答えは 今 今…
時間 満ちて見えた心 今行くよ 変わらないあたしで
響き合う声 言の葉 光を放つように 届け彼方へ
咲き誇れ命の花 凛としてこの心を焦がして
吹きやまぬは残り風 あの日を惜しむように流れて明日へと
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